CSS Niteにおいて1年の総決算であるShift。一度、参加してみたかったイベントのひとつです。全部で9セッション、6時間以上にもおよぶ長丁場ですが、WEB制作のフロントエンド動向をおさらいするにはうってつけの内容でした。
私の場合は、実装的な話は手を動かせばいいでしょ、と思っているタイプ(エンジニア脳)なので、どちらかというと考え方や捉え方といった、問題解決の糸口になる抽象化されたトピックが刺さります。自分にとっては基調講演が一番考えさせられたので、ポイントをピックアップして復習しようと思います。
未来をプロトタイプしよう
長谷川恭久さんによる基調講演は毎年の恒例だそうです。プロトタイピングはソフトウェア開発の世界では昔からある手法ですが、WEBはスピードがとにかく速いこともあり、モノを世に出すスピードも加速する一方です。プロトタイプの段階で早期に問題を発見したり仕様を詰めるという従来の使い方だけでなく、自動化ツールと組み合わせて、製品化へのプロセスを一気に短縮できる環境も整いつつあります。
これはやはりWEBサービスの一般化だけでなく、ソフトウェアは成長するものであるという認識も浸透しつつあるからだと思います。スマートフォンの浸透は特にそれをコンシューマに根付かせています。iPhoneアプリのレビューは荒れ放題ですが、早くアップデートしてくれという言葉が日常的になっていることからも時代の変化が伺えます。
Reimagination = 再想像、再定義
自分の言葉では前提を疑うと解釈しています。既存、標準といったものはよく習うべきお手本であると同時に、創造を妨げるステレオタイプとしてのリスクを持っています。0から1を生み出すプロセスにおいて、このReimaginationという考え方は共感します。
Appleのイノベーションとは、未来にある普通のものと言われています。未来を想像する、ひとつの視点、指針となる考え方であると言えます。
プロトタイピングは試行錯誤のオープン化
プロトタイピングはコミュニケーションを円滑にする手段の1つです。コミュニケーションの対象は、製作者だけでなく発注者や事業者も含まれます。
デザイントレンドを担当した坂本邦夫さんの別セミナーで、ドキュメント作成のポイントに不採用にした理由を書くというのがありました。試行錯誤の過程を見せることで、コミュニケーションの踏み台を作るのです。SNSが普段の小さな対話を保管することで、久しぶりの対面でも本題から話せるという例が近いでしょう。
なぜ、つくるのか?なぜ、使うのか?
5W1Hといいますが、その中でも重要なのはWhyとよく言われます。なぜ?と問い続けることで、問題解決の糸口が見えるという手法は定石です。What、何をつくるのか?にフォーカスされがちですが、まずはなぜ?だと私も思います。根拠や背景が明確になると、実現できるかの判断がつき、ゴールが見えてきます。そこで初めて思考を次のフェーズに持っていけます。
そして、プロトタイピングをしている最中も必ず、なぜ?と何度も振り返ることが重要です。なぜなら、実物で見えるというのは思考を広げる反面、ぶれる、欲が出る温床ともなります。なぜ?という問いかけは行動指針であり、デザイン原則ともなります。
別のセミナーで長谷川さんにプロトタイピングは、どこで線引をすれば良いのか?という質問をしたことがあります。その時はデザイン原則をプロジェクトで設けたりといった、いくつかの回答をいただきました。
「アジャイル プロトタイピング」と検索すれば、山のように先人の体験談が見つかります。
なぜ、プロトタイピングなのか?
デザインという行為をReimaginationするきっかけになるからだと思います。プロトタイピングをどうやって、どこまでやるか、という話も本当はあります。インクリメンタルという作っては確認する方式もあれば、紙の上でシミュレーションしきってからモノを作るという方式もあります。
私は両者の経験がありますし、他の手法もあるでしょう。必ず一長一短があります。案件の性質やプロジェクトメンバーによって正着が異なる、というのが現在の見解です。私の場合、受託案件についてはウォーターフローとスパイラルフローの組み合わせで対応しています。加えて、プロジェクトのバランスという視点も必要だと、私は考えています。
プロトタイピングはコミュニケーションの一種であり、本質を捉えるための手法です。作業ではなく、デザインやクリエイションに集中できて、はじめてプロトタイピングの価値を感じることができると思います。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
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CPI MEGA MIX 2015に登壇しました
2015年4月22日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2015に登壇しました。テーマは、"これからの Web 制作に必要な「技術と戦略」スキルを身につけよう"とうことで、全国のCPIエバンジェリストが一堂に会するという貴重な機会となりました。私は料理研究一家「古川家」として活動するにいたった背景を「戦略」として、活動を進める上で活用しているツールの採用基準や事例を「技術」として紹介するセッションを行いました。
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[参加レポート]Webディレクション はじめの一歩
2013年6月17日
あおもりIT活用サポートセンター主催のセミナー、「Webディレクション はじめの一歩」に登壇しました。昨年の「一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ」で登壇した、たにぐちまことさん、阿部正幸さんに加え、内山和幸さんをお迎えした「ディレクション」に特化したセミナーは非常に貴重な機会となりました。
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プログラマ視点で見る、Apple新製品5つ見切り発車レビュー!
2012年10月24日
Appleから2012年10月23日(日本時間で2012年10月24日)に話題のiPad miniをはじめとした5製品が発表されました。話題のiPad mini他、今回発表されたiPad4(Retinaモデル)・MacBook Pro 13inch・iMac・Mac miniについてプログラマ視点で先行レビューしてみます。
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[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
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今後のWebサイト制作との向き合い方を改めて考える
2012年5月29日
2012年5月26日に開催された、NPO法人 あおもりIT活用サポートセンターによる第1回セミナーのレポートです。途中からの参加ではありましたが、金言とこれからの活動へのヒントに溢れ、充実した内容でした。第2回も楽しみです。
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2011年お世話になり2012年もきっと活躍するMacアプリ30!
2012年1月1日
2011年、SandyBridge搭載のMacbook Airを入手しました。Macbook(2008 Early)を使った時とは比べ物にならない快適さでメイン開発環境の座はMacに。そこで、乗り換え後お世話になっているアプリをまとめました。実はここに載せていないヘビーに使っているアプリもありますが、本エントリーではMac専用アプリのみに絞っています。
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弘前カルチュアロード2011に行って来ました
2011年9月30日
毎年9月第2土曜日に開催される、地元弘前での恒例イベントカルチュアロード。今回は大型台風の影響で1週間ずれこんでしまいましたが、家族連れで2回目の参加となりました。
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オンラインマークダウンエディタいろいろ比較
2011年9月20日
ブログの下書きなど、文章作成にBywordを使っています。フルスクリーンが可能なのと、マークダウンを利用できるからです。かといってMac以外の環境だと事情が変わってくるので、オンラインツールを押さえておくと便利かと思います。
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