書評というより、本を読みながらノートをとるというのを試したら、思いのほか楽しかったので、その内容について残しておこうと思います。
書籍の紹介やサマリーはAmazonや書評を書いている方々に任せるとして、本を読んで自分が「おっ」と思ったことをトピックにして行きます。
ノートを記憶時間の長さで分類する
短期記憶
タスク、アイディア、緊急の要件などが主な用途。後で思い出せるキーワードとしての価値が重要。今を忘れて次のアクションにつなげるために書き留める。
中期記憶
短期記憶の断片や切り抜き、コピーなどをスクラップする。短期記憶をある程度膨らませたり、整理したものが中心となる。その他、何らかのタイミングで見返す必要のあることとして、議事録や勉強したことなども記しておく。その場合、Plan –> Do –> Seeのサイクルを前提とし、予測としてトピックを立て、それに対する検証結果や実態となる流れで記述して行く。見積と消化時間のような計測効果が望めるのと、結果的に「まとめ」となる。
長期記憶、優先度管理(スケジュール)
マンスリーで予定管理。1ヶ月単位というのが中長期の視野を持たせることになる。また、限られた枠という制約がコンパクトに情報を記述して行く習慣を作る。予定は未定。予定を編集しやすいように、何度でも貼ったり剥がしたりできる小さなラベルシールを利用する。シールをドラッグアンドドロップするという表現は言い得て妙。
スケジュール管理のこつとして、「バッファ」を作る。この日は予備日として週1回あけるということにしておく。予定外のものなどはそこで吸収する。自分の場合、打ち合わせと書類作りに時間をとられてばかりという状態が好ましくないので、作業のためにそういったミーティングや外出を一切入れない日をつくるというのは重要だと思った。
勉強したことを試す機会をタスク化する
まとめるべきは、この勉強をした後に自分が何をするか。何かの思考法や整理法などについて勉強したのであれば、それをどこで試すかをタスクにしてしまう。更にキャッチフレーズをつけることで、自分への意識付けを強める。
試す機会をタスクとして管理するというのは良いと思う。強制力は大事。自分の場合は、読んでる最中にノートを取りながら読むという取り組みをスタートしてみた。こうすると、斜め読みしてはいけないところを拾える効果があった。既存知識は読み飛ばしがちだが、文書化しようとすると、見逃しや曖昧な理解について浮き彫りになる。
セミナーは持ち帰ることを決めておく
目的を明確にしておくことでアンテナを張り、聞き逃しを無くする。講師の印象に残りたい場合は、事前に講師について情報を収集し、講師が求めている情報について質問をするのが効果的。
何かあるかもしれないという「期待」でセミナーに参加は確かに漫然と聞いてしまうと思う。自分が決めたテーマと違った内容であれば、それはそれで比較検討にもなりうる。そういった前提の決め打ちもいいかもしれない。また、講師が求めている情報というのは、つまり共通の話題を得るチャンスであるということ。
ビジュアルイメージをタグにする
ノートをスキャンして管理するときのタグにビジュアルイメージとする。時系列とイメージの方が内容よりも思い出しやすくなる。他にはページ数を最もさいたコンテンツをタグとする。
ノートは連番で管理しがちだが、ハッシュとして管理するのが良いと解釈した。試しにノートに名前をつけてみたが、しっくりきている。またタグ管理のアプローチとして、情報量と密度を用いるのは確かに有効だと思う。ある短い期間中に集中した出現したもの、長期で特定のタイミングで現れるものを抽出などといったものは、様々な検索サービスで活用されている。自分が整理した情報についても、そういう集約の仕方を応用してみるのはいいかもしれない。
読後感想
著者はノートつまり紙というデバイスの長所を何度も繰り返し訴えるが、デジタルデバイスとの棲み分けがはっきりしていて、自分が扱っている情報の性質を的確に捉えていると感じた。個人的にはいわゆるライフハックという行為をどのデバイスでやるかは生活様式次第だと考えていて、「このテクニックは自分だとこのデバイスで済ませられるな」などといった比較検討をしながら読み進める過程は楽しいものであった。
情報集約ツールを考案しているが、改めて自分が扱っている情報の種類、それぞれの特徴をマインドマップで書き出そうとすると、うまく説明しきれないものがある。これらを理解し応用方法を考えることがまず先決だと感じている。
最近はデジタル化の手間を省くためにノートPCで議事録などを記録するようにしていたが、情報整理の方法を突き詰めるという意味で、改めてノートでの記録に戻ってみた。まだまだ改善の余地は大ありだ。白紙という自由は、これほどまでに自分を楽しく悩ませるものかと思えた。
もともと文房具も好きで色々試していて、文中で紹介されているノートを始めとした文房具を、さっそく文具屋で片っぱしから手に取ってみた。この中で、また合う合わないがあり、ネットでの情報を見たときに良さそうと思ったものが、実物を見るとそうでなかったりと、これもまた楽しい。
文房具で何か、ひとネタ書いてみようと思う。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
0 Comments1 Minute
CPI MEGA MIX 2015に登壇しました
2015年4月22日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2015に登壇しました。テーマは、"これからの Web 制作に必要な「技術と戦略」スキルを身につけよう"とうことで、全国のCPIエバンジェリストが一堂に会するという貴重な機会となりました。私は料理研究一家「古川家」として活動するにいたった背景を「戦略」として、活動を進める上で活用しているツールの採用基準や事例を「技術」として紹介するセッションを行いました。
0 Comments1 Minutes
[参加レポート]Webディレクション はじめの一歩
2013年6月17日
あおもりIT活用サポートセンター主催のセミナー、「Webディレクション はじめの一歩」に登壇しました。昨年の「一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ」で登壇した、たにぐちまことさん、阿部正幸さんに加え、内山和幸さんをお迎えした「ディレクション」に特化したセミナーは非常に貴重な機会となりました。
0 Comments1 Minute
CSS Nite LP, Disk 25:Webデザイン行く年来る年(Shift6)参加レポート
2012年12月22日
CSS Niteにおいて1年の総決算であるShift。一度、参加してみたかったイベントのひとつです。全部で9セッション、6時間以上にもおよぶ長丁場ですが、WEB制作のフロントエンド動向をおさらいするにはうってつけの内容でした。#cssnite_shift6
0 Comments1 Minute
プログラマ視点で見る、Apple新製品5つ見切り発車レビュー!
2012年10月24日
Appleから2012年10月23日(日本時間で2012年10月24日)に話題のiPad miniをはじめとした5製品が発表されました。話題のiPad mini他、今回発表されたiPad4(Retinaモデル)・MacBook Pro 13inch・iMac・Mac miniについてプログラマ視点で先行レビューしてみます。
0 Comments1 Minute
[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
0 Comments1 Minute
今後のWebサイト制作との向き合い方を改めて考える
2012年5月29日
2012年5月26日に開催された、NPO法人 あおもりIT活用サポートセンターによる第1回セミナーのレポートです。途中からの参加ではありましたが、金言とこれからの活動へのヒントに溢れ、充実した内容でした。第2回も楽しみです。
0 Comments1 Minute
2011年お世話になり2012年もきっと活躍するMacアプリ30!
2012年1月1日
2011年、SandyBridge搭載のMacbook Airを入手しました。Macbook(2008 Early)を使った時とは比べ物にならない快適さでメイン開発環境の座はMacに。そこで、乗り換え後お世話になっているアプリをまとめました。実はここに載せていないヘビーに使っているアプリもありますが、本エントリーではMac専用アプリのみに絞っています。
0 Comments1 Minute
弘前カルチュアロード2011に行って来ました
2011年9月30日
毎年9月第2土曜日に開催される、地元弘前での恒例イベントカルチュアロード。今回は大型台風の影響で1週間ずれこんでしまいましたが、家族連れで2回目の参加となりました。
0 Comments1 Minute