WDHAレギュラーミーティング#003が無事に終了しました。

第1部を私が担当し、第2部はdct-designの蝦名さんが担当されました。
私のテーマは「実学 現場のワークフロー」ということで、いわゆるクライアントとデザイナ、プログラマとデザイナが製作過程において、すれ違う理由というところにフォーカスをあてつつ話させてもらいました。

座談会のように気軽な意見交換を目指したのですが、私の進行が走ってしまったがために・・・。次回に課題を残しつつも、現場の生の声を引き出すという目論見は達成できたので、その中で出たトピックを1つ上げます。

  • デザイナとプログラマの役割はどこで線引きをするのか?

デザイナとプログラマの分業を進めるためにも、ペーパープロトタイピングなどを利用して情報共有を視覚化していく方がいいという意見を出したところ、上記のような質問が出ました。
質問された方は、元々コーダとしてスタートし、実装からのアプローチをしていくので、チームで製作する場合に営業やデザイナとの擦れ違い、イメージのずれが発生しがちだとのこと。

私はプログラマの立場からでしたが、線引きはないと話しました。
分業化が当然になっている現状と矛盾すると思うかもしれませんが、あくまで得意分野を生かすように分担するのであって、責任範囲を狭める意味ではないと考えています。
プログラマという立場であっても、あくまで要件を、ユーザの欲求を満たすサービスを実現するためですから、レイアウトだけでなく、配色から何から、ありとあらゆる要素に口を出しますし、一緒に考えますよ。自分たちの得意分野から解決策を提示していきますよ。というのが私にとっての分業です。

私の場合、案件の区切りがあるごとに反省会を行ったり、クライアントとの打ち合わせ後は、作業的な話だけでなく、クライアントがどういう方だったか、それを踏まえて今後の出方を話し合うのが当たり前になっています。それに対し、質問された方は、作業に関する事務的なやり取りが中心になっているとか。

詰まる所、技術力はどれほど高くとも、日頃から情報共有をする土台、率直に意見交換できる信頼関係に基づいたコミュニケーションなくしては、製作は立ち行かなくなる。ということなのでしょう。
「デザインする」というと、ユーザに対してどのように情報を伝えるか?という外的な視点で考えがちになりますが、ワークフローという視点から考えれば、クライアントと製作側、または製作者の間といった内的な視点で、コミュニケーション方法、製作プロセスのデザインを同時に考えていくことも更に必要になると思いました。

その2へ続く