自覚的デザインシリーズで継続しているデザインプロセスの言語化について、ルック&フィールのうち、特にフィールについて思うところがあった。自分向けのメモを兼ねて残す。
車両用の信号は点滅した方が安全ではないのか?
そもそも、車を運転している時に困ることが1つある。青信号から黄色の信号に変わるタイミングが分かりにくいということだ。自分の視野に青信号が入ってから、自分が通り過ぎるまでに黄色に変わるかもしれないという予測は以下の要素から成り立っている。
- 信号に近づくまでの経過時間
- 現在の走行速度
- 道路状態(雪が降っていると特に余裕を持たなくてはならない)
- 歩行者用の信号の状態
ここで最も簡単に気づくのは、周辺の歩行者用の信号が点滅しているかどうかである。すでに点滅が始まっており、通過するはずの信号までの距離が遠いのであれば減速を始める。これは歩行者用の信号が赤色に変わって間もなく、車両用の信号は黄色になるからだ。
しかし、歩行者用の信号が常にあるとは限らない。であれば、車両用の信号自体、色が変わる前に点滅した方が、突然の急ブレーキとなる確率は下がるのではないか?赤か青に変わるときに点滅すると、フライングスタートする人がいそうで、危険な気もするが。
前置きはともかく、操作フィーリングについて上記の話から、「予兆」「経過」「完了」3つの要素に分けられると仮定した。しかし、能動なのか受動なのかで内容が多少変わってくる。
能動の場合
- 予兆
- 自分の意志でアクションを起こそうとしているので、その時点で不要。ルックとしてはアクションのトリガーだと認識できる状態にしておくのが好ましい。
- 経過
- 自分が起こしたアクションについて、正常に対象が作動して進行していることを示す。ローディング画面や拡大・縮小などの途中経過を表わすフィール。自分が今どこの段階にいるかを表示するナビゲーションも同様の意義を持つ。 長い時間を要するものほど、注意をはらうべき。瞬時に終わる場合は、むしろ不要だろう。
- 完了
- アクションが終了したことを示す。ポップアップ通知や画面遷移など、それぞれの動作後に正常に終わったのか、異常があったのかを明示的に示す必要がある。特に異常時には再試行についての説明、導線が必要。どこの箇所に異常があったか表示、やり直しへの導くリンクなど。
受動の場合
- 予兆
- 考える時間、次のアクションに入るまでの猶予を与える。次のアクションまでに残されている時間、注意書きなどによる告知。ポップアップなどの通知は基本、突発的に発生るものだが、最初の段階でどういった周期で通知されるのかなどが把握できていれば、なお良い。
- 経過
- 予定された処理が進んでいるという安心を与えるもの。インジケーターなどは能動の場合と同じであるが、受動の場合はそれ自体を意識からはずすことを期待しているので、経過を見せないでおくのも一つの手。
- 完了
- これについては能動と同じが良いと思われる。ただ、経過を見えなくしていた場合、経過中に何が起きていたのかを詳細に知るすべを残しておく必要性はより高い。ログの表示や閲覧の方法など。ログがあると、情報のギャップを早期に埋めることができる。
見直してみると、ソフトウェア設計の基礎とも言うべき内容が多分に盛り込まれている。情報過多になりがちな現代人にとって「気づかずに流れる」という状況が増え、確保出来る時間が細切れのため、即効性のある結果を求めている。
流れては困る情報や自分の行動の結果がどうだったかを適切に通知する設計がされているものは、「解りやすい」という評価を得られていると思う。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
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テスト環境の保持期限ってどのぐらい?
2014年7月4日
システム開発に従事する方々、過去のプロジェクトについてテスト環境はどのぐらいの期間で保持していますか?思いも寄らぬタイミングで過去に納品したシステムについて問い合わせがきたりします。テスト環境を残しておいて良かったと思う反面、責務として残り続ける点についても色々と考えさせられるものがあります。
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[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
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フリーランスの製作者が考えるべきプロジェクトのバランス
2012年5月22日
フリーランスだとプロジェクトに参加して様々な方と共同制作というケースもよくあるでしょうし、クライアントからの請負で制作することもあると思います。登場人物が増えれば増えるほど、プロジェクトのバランスを良好に保つというのは難しくなります。一製作者として、どのようにプロジェクトに携わるべきかを振り返ってみました。
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「残す」ことを前提とした設計
2011年9月7日
ここでの「残す」とは、継承というニュアンスを含んでいます。子育てをし、親の気持ちというものが分かり始めました。親は自分に何を残そうとしていたか、自分は何を残せるのか?自分の中で非常に大きなテーマとなりつつあります。残すことを前提に何かを始めるというケースは恐らく少ないと思います。
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Twitterなどで失言する人に見えるパターン
2011年6月18日
AERAの「放射能がくる」への反響、ソーシャルネットワーク上での失言による炎上、言葉は常に諸刃の剣です。大小問わず炎上した経緯を眺めていて、失言する人のパターンという仮説を立ててみました。
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情報処理技術者として私が目指すこと
2011年6月1日
IAという言葉があります。プログラミングやデザインといった情報を具現化する手法は数あれど、その過程は属人的なノウハウであることが多く、他者との共有が難しいものです。それを言語化、図解する取り組みは過去にも数多ありますが、WEBデザイン上における同取り組みに正式な呼称がついたと捉えています。私も似た取り組みを行なっている者として、今後の指標を自分に書き残します。
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それでも私がブログを書きたくなる理由
2011年2月8日
世界に向けて発信することが、今は非常に簡単にできます。情報の性質が日々変化していく中で、あえて残したい情報として何が考えられるでしょう?そして、残したい理由は?自分のブログに対するスタンスを振り返りつつ整理してみます。
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あなたはフリーランスとして生き残れますか?
2011年2月1日
CalmTechは開業3年目を迎えました。記念すべき日ではありますが、最近の開発者・製作者事情についてのエントリから思うところを、今後の自分への戒めを込めて残しておきます。
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