前回、好意と義務の境目についてエントリを書きました。今回はそこからビジネスモデルを考えるときにつなげられる要素がないかを考えてみます。
途絶えないビジネスの要素は何か?
自分にとって、ビジネスモデルを考えていくときに大事なのは「細く長く続く」ことです。
定義としては、「薄利だが、需要が半永久的であるため、ビジネスドメインの選定と品質向上を継続できれば収益は途絶えない」と考えています。
最大利益を追求するというよりも、「食べていけるだけ稼ぐ」というニュアンスが強い想定です。
これは、ベーシックインカムを構築するという目論見には特に重要です。
競争率が高い市場はそれだけ途絶えにくい
流行によるマーケットの一時的な拡大縮小はあるにせよ、長い目で見れば「途切れない」ことが重要です。
その最たるものは、「衣食住」というライフラインそのものにビジネスを展開することでしょう。これは生命活動に関わるところだからでしょうが、中には長年の文化形成によって必需と化したものも対象になります。
しかし、競合も多く薄利多売であることも多く、仕入れから製造、販売までをすべて自社でおこなう大手には、価格と品質ともに勝てません。ターゲットの選定やサービスの提供方法で突出することが求められます。
ここで例にとるのは結婚式です。いわゆる冠婚葬祭というものは文化ですが、途切れないマーケットのひとつだと考えています。
一般的に人生の一大イベントとして考えられるので、主催者側も独自性や費用対効果を吟味する傾向がありますし、
地域差もあるためターゲット選定次第では入り込める余地があります。
低価格という切り口ですと、専門学校生による結婚式、県民共済を利用したコスト削減など、時代の流れと一致してニーズを満たす例もあります。
日本のビジネスモデルの特徴として、海外発祥のビジネスモデルを「和訳」して、普段からIT方面の動向にアンテナを張っていないユーザをターゲットに提供するという形態があります。
これに対し、新しい技術を生み出せていないことに警鐘を鳴らす声もあります。しかし、歴史を振り返ってみると、模倣・和訳から始まって、品質を上げる努力を続けるうちに本家を超えた、というのが日本の特徴でもあります。
私が住む青森県では、「海外」が「都心」に置き換わります。ただ、これは息切れが早いことが多く、発起人が次から次へと新しいアイディアを生み、スクラップアンドビルドを続けられる気質と、スタッフとの信頼関係が必要不可欠です。これだと最初に述べた継続性はあまり望めません。
ニーズの発生源を見極める
結局のところ、人間を相手に商売をするならば、根源的な欲求から何らかのニーズが発生します。ビジネスモデルを考える時に大事なのは、その欲求がどういうルートを辿っているかを把握し、その間に立つことだと思います。
そして、その欲求がどういう感情から発生しているのかを把握することが大事です。中でも好意という感情は便乗しやすいもので、多くの集客効果をもたらす可能性があります。
人間の感情という切り口から分析する
ビジネスのヒントは、あまりに一般化して疑問を持っていない事象にこそあり、その事象の発生源を歴史ではなく、人の感情という切り口から分析することで、さらに市場価値が見えてくるだろうと考えています。
これは常習化しているものを見直す際のヒントにもなると思います。人は感情の生き物であり、感情は欲求と密接につながっています。中でも自身の意欲を増進する感情、他人を巻き込むことができる感情をビジネスモデルの要素と捉えてみると、何かアイディアが生まれるかもしれません。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
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テスト環境の保持期限ってどのぐらい?
2014年7月4日
システム開発に従事する方々、過去のプロジェクトについてテスト環境はどのぐらいの期間で保持していますか?思いも寄らぬタイミングで過去に納品したシステムについて問い合わせがきたりします。テスト環境を残しておいて良かったと思う反面、責務として残り続ける点についても色々と考えさせられるものがあります。
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[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
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フリーランスの製作者が考えるべきプロジェクトのバランス
2012年5月22日
フリーランスだとプロジェクトに参加して様々な方と共同制作というケースもよくあるでしょうし、クライアントからの請負で制作することもあると思います。登場人物が増えれば増えるほど、プロジェクトのバランスを良好に保つというのは難しくなります。一製作者として、どのようにプロジェクトに携わるべきかを振り返ってみました。
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「残す」ことを前提とした設計
2011年9月7日
ここでの「残す」とは、継承というニュアンスを含んでいます。子育てをし、親の気持ちというものが分かり始めました。親は自分に何を残そうとしていたか、自分は何を残せるのか?自分の中で非常に大きなテーマとなりつつあります。残すことを前提に何かを始めるというケースは恐らく少ないと思います。
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Twitterなどで失言する人に見えるパターン
2011年6月18日
AERAの「放射能がくる」への反響、ソーシャルネットワーク上での失言による炎上、言葉は常に諸刃の剣です。大小問わず炎上した経緯を眺めていて、失言する人のパターンという仮説を立ててみました。
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情報処理技術者として私が目指すこと
2011年6月1日
IAという言葉があります。プログラミングやデザインといった情報を具現化する手法は数あれど、その過程は属人的なノウハウであることが多く、他者との共有が難しいものです。それを言語化、図解する取り組みは過去にも数多ありますが、WEBデザイン上における同取り組みに正式な呼称がついたと捉えています。私も似た取り組みを行なっている者として、今後の指標を自分に書き残します。
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それでも私がブログを書きたくなる理由
2011年2月8日
世界に向けて発信することが、今は非常に簡単にできます。情報の性質が日々変化していく中で、あえて残したい情報として何が考えられるでしょう?そして、残したい理由は?自分のブログに対するスタンスを振り返りつつ整理してみます。
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あなたはフリーランスとして生き残れますか?
2011年2月1日
CalmTechは開業3年目を迎えました。記念すべき日ではありますが、最近の開発者・製作者事情についてのエントリから思うところを、今後の自分への戒めを込めて残しておきます。
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