「iPhone 日本 売れない」とググると、このところのソフトバンクiPhone発売決定に合わせて、それぞれの思うところが書かれているようです。私もつらつらと書いてみようと思った次第です。多分、脱線しますけど。簡単に要約すると
- 日本で必須のサービス(着うた、モバゲーなど)が使えない
- 月額の通信料がばかにならない(最大15MBで9,800円が現状)
この2点につきるようです。日本は世界的に見ても、独自の携帯文化を持っているのは間違いありません。もはや携帯電話は「家電製品」で持っているのが当たり前になっています。こんなことは今更いうまでもないことです。
ですが、上記2点をのぞいてデバイスとしてのiPhoneはおおむね好評のようです。といっても、フル機能を使える人、その恩恵にあずかる人は利用しているPCに1つでもMacがあり、そしてMacがメイン端末の人だけだと思います。
PDAへの現代的解答とでもいいましょうか。結局は「通話機能つき手乗りPC」が欲しいのだと思います。電話もしたいし、ブラウザも使いたいし、ドキュメントも読みたいしと。日本人はオールインワンが好きと考えてますが、「人間はオールインワンが好き」でいいのかもしれません。
結局、PCを日常的に使う人にとって、その生活はもはやPCに依存しているといって過言ではありません。それを場所を選ばず使えるようにしておきたいという願いに対して、ノートPCを持って歩くにはかさばる、通信環境が保証できないとなると、現代的にもっとも満足度の高い解法は携帯電話に採用されている環境であったのは自明の理だったのでしょう。
ソフトウェアとハードとユーザの追いかけっこ
思ったのは、ソフトウェアの進化と環境の開きが大きくなっていることです。これはいいことですし、当然です。ソフトウェアの発想は人間の脳の中で行われるのですから、可能性はその時点で無限です。
これに対し、ハードウェアつまりデバイスの進化はそれに遅れます。しかし、これも割と時の流れで解決していっていると思います。日本の通信環境はPCにとってかなり遅れていますが、携帯電話が山奥でもつながる時代ですから、その時点で解消される問題は多いと思います。
実際、PCスペックが高くなったからこそできた技術(例えばAjaxなどクライアントサイドで負荷を担う事が重要なもの)が現代を賑わせているのがいい証拠でしょう。
タイトルで私がいっている環境とは、人の環境です。iPhoneはおそらく、必要にかられて使う人というよりは、流行を追う人のシンボルとしての側面によるところが大きいと思います。それもいいと思います。
ですが、そこは表面的なものにしかすぎません。求めているのは、どうやったら人間が使いたくなるのか、使って便利だと思うのかということです。それに結論を出すために、人間の行動の中から普遍的なものを抜粋し、現在の生活に適したものとして具現化するという工程を繰り返しています。
人間が生み出した技術は人間のためにあるというのが特に最近、個人的に思うところです。Inflame Casting #123でもWEBという媒体を中心にして同じようなテーマを話していて、個人的にはこの回がお気に入りです。
人間の情報処理は3次元という仮説?
ごく小さな範囲の話をあえてしますが、私の祖母は韓国ドラマをずっと見続けています。その中で、ビデオテープではなくDVDで閲覧するとなると、DVDプレーヤーの操作方法を覚えなければいけないわけです。そこで、祖母が使い始める前からあった多機能プレーヤーは非常にインターフェースが複雑で、やっぱりビデオでいいと最初はいっていました。そのビデオデッキは以前からあるもので、再生と録画の必要最低限の機能しかないものです。
そこで、再生専用DVDプレーヤーを安く購入し、ビデオデッキとほぼ似た感覚で最小限の手順で操作できるようになると、このDVDプレーヤーはいいものだと絶賛した訳です。現代の流行は複合機に向かっているのにも関わらずです。加えて、市場の価値はかなり低いものにも関わらずです。
ああ、技術ってそういうことだなと私の中ではすべてつながってしまったし、自分が突き詰めて行くものが何なのかが見えました。大事なのはコンテンツ・制約(要求)・インターフェースなのでしょう。
ですが、これだと足りません。当たり前すぎるのです。今、情報の次元というものを考える機会が多く、およその情報は3次元で表す事ができると勝手に思っています。これは、人間が扱う情報はという前置きがつきます。いわく、人間の情報処理能力は、というか脳は3次元までしかわからないそうです。今度ちゃんと調べてみますが。
情報処理を4次元にこだわって考えてみる
Inflame Casting#123では、高齢者向けWEBサービスの可能性について少し触れています。私の祖母についていえば、
- コンテンツ=韓国ドラマ
- 制約=DVDでしか見れない
- インターフェース=再生、停止、一時停止、早送り、巻き戻し
確かに3次元だと思います。が、ここにもうひとつあって、そもそも韓国ドラマは、私の母の勧めで見るようになったのです。先に母が韓国ドラマにはまり、祖母にも勧めて・・・という経緯があったのです。これが新たな次元と仮定します。人が使いたいと思い、使って便利と思うまでの過程に4次元の情報があったと仮定するのです。
何と言うラベルを付ければいいのか分かりませんが、特定の信頼関係はブランドになるようです。facebookはこのブランドをサービスとして取り入れており興味深いです。Amazonなどの、この商品を買った人はこんなものも買っていますの先にというか、別ベクトルなのかわかりませんが、同じ根元です。
ああ、とりとめがなくなってきました。つらつらし過ぎです。バブルマップアプリのテーマも4次元です。というか今後のデザインや開発も当分は4次元がテーマです。実証されるのか、不発に終わるかは分かりません。
自分にとってのブログは発信じゃなくて、文章化による思考の整理と発展のようです。内容が変わってきたので、別エントリでまた触れたいと思います。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
0 Comments1 Minute
テスト環境の保持期限ってどのぐらい?
2014年7月4日
システム開発に従事する方々、過去のプロジェクトについてテスト環境はどのぐらいの期間で保持していますか?思いも寄らぬタイミングで過去に納品したシステムについて問い合わせがきたりします。テスト環境を残しておいて良かったと思う反面、責務として残り続ける点についても色々と考えさせられるものがあります。
0 Comments1 Minute
[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
0 Comments1 Minute
フリーランスの製作者が考えるべきプロジェクトのバランス
2012年5月22日
フリーランスだとプロジェクトに参加して様々な方と共同制作というケースもよくあるでしょうし、クライアントからの請負で制作することもあると思います。登場人物が増えれば増えるほど、プロジェクトのバランスを良好に保つというのは難しくなります。一製作者として、どのようにプロジェクトに携わるべきかを振り返ってみました。
0 Comments1 Minute
「残す」ことを前提とした設計
2011年9月7日
ここでの「残す」とは、継承というニュアンスを含んでいます。子育てをし、親の気持ちというものが分かり始めました。親は自分に何を残そうとしていたか、自分は何を残せるのか?自分の中で非常に大きなテーマとなりつつあります。残すことを前提に何かを始めるというケースは恐らく少ないと思います。
0 Comments1 Minute
Twitterなどで失言する人に見えるパターン
2011年6月18日
AERAの「放射能がくる」への反響、ソーシャルネットワーク上での失言による炎上、言葉は常に諸刃の剣です。大小問わず炎上した経緯を眺めていて、失言する人のパターンという仮説を立ててみました。
0 Comments1 Minute
情報処理技術者として私が目指すこと
2011年6月1日
IAという言葉があります。プログラミングやデザインといった情報を具現化する手法は数あれど、その過程は属人的なノウハウであることが多く、他者との共有が難しいものです。それを言語化、図解する取り組みは過去にも数多ありますが、WEBデザイン上における同取り組みに正式な呼称がついたと捉えています。私も似た取り組みを行なっている者として、今後の指標を自分に書き残します。
0 Comments1 Minute
それでも私がブログを書きたくなる理由
2011年2月8日
世界に向けて発信することが、今は非常に簡単にできます。情報の性質が日々変化していく中で、あえて残したい情報として何が考えられるでしょう?そして、残したい理由は?自分のブログに対するスタンスを振り返りつつ整理してみます。
0 Comments1 Minute
あなたはフリーランスとして生き残れますか?
2011年2月1日
CalmTechは開業3年目を迎えました。記念すべき日ではありますが、最近の開発者・製作者事情についてのエントリから思うところを、今後の自分への戒めを込めて残しておきます。
1 Comment1 Minute