niftyによりアバウトミーというサービスが公開されています。登録ユーザがアンケートに答えていくことで、他の人がどういう傾向があるか、自分がどういう傾向があるかに気づくという内容ですが、おもしろいのはユーザ自身もアンケートを作成できて、他のユーザが答えてくれたり、コメントがついたりという点です。「今どき」のWEBサービスではありますが、これも「うまいなー」と思わせる要素があります。
サービスを構成する要素を考えてみる
まず、WEBに限らず世にあるサービス(ゲームやギャンブルも含む)を構成する要素はなんだろう?とプロジェクトメンバで話していた時に、以下の4つがあるだろうという話になりました。主に娯楽サービスが根拠となっています。
- ランダム
- 毎回、問題や結果が変わる。次を予測しにくい。
- 蓄積
- アクションの結果をカテゴライズしながら蓄積していける。後から蓄積結果を参照できる。
- 単位時間
- メインのサービスを一通り利用するために要する時間。
- 即時性
- 自分が起こしたアクションに対してすぐに結果が反映される。
この4つで構成されて、かつバランスが現代の時流や生活に合っているものが成功しやすいと考えました。中でも、単位時間と即時性の関係が大事だと思われます。
アバウトミーに照らし合わせてみる
では、実際にそれぞれの要素についてアバウトミーではどうなっているかを見てみます。
- ランダム
- 毎回アンケート(質問)が変わる。ただし、「人気の質問」といった簡単な制限を加えられる。
- 蓄積
- これまでに答えた質問、作った質問の履歴を参照可能。また、回答数と作成数のランキングもある。蓄積された情報すべてについて、性別・年代で絞り込みを行うことが可能。
- 単位時間
- 複数の選択肢から1つを選ぶのみなので数秒。問題作成についても、選択肢にテキストをどんどん入力するだけで作れるという簡単さ。いつでも止められるが、中毒性も高く、延々と答え続けられる。
- 即時性
- 自分がアンケートを作成した直後から、すでに回答がある場合もある。(アンケート数の増加によってこの速度は落ちていくと思われる)
4つの要素を満たすのは最低条件
では4つの要素を満たせば、すべてのサービスは成功するのか?といえばそうではないと思います。少なくとも、ここまで来てスタートラインでしょう。次に考えるのは「サービスのローカライズ」です。
少なくとも、日本人向けのサービスであれば「匿名性」「帰属意識」という要素が必須となると思います。根拠を話せば長くなりますが、実例は枚挙にいとまがありません。(匿名掲示板、SNS・・・etc)
ですが、これを考えてもまだブレークスルーとなるサービスにたどりつけるかどうかは別問題です。ここからは、やはり人間行動を分析して分析して・・・という積み重ねによって生まれた視点が決め手となると思います。
少なくとも、アバウトミーの場合は日本人の帰属意識という本質をうまくついていると思います。また、アンケート作成後にすぐレスポンスがあるという即時性は落ちていくと述べましたが、アンケートの多様化によってカバーされていくと思います。「企業からのアンケート」「アンケート作成者のアイドル化」「特定分野アンケートの増加」・・・ひらたく言えば、ニコニコ動画と同じ道でしょう。そこでどういった想定外の効果が生まれるか楽しみでもあります。
ここ最近は、技術的な話から普遍的真理や人間の行動を分析する機会が多くなってきました。だから、新しい人と会うのが、人と話すのが楽しいのかもしれません。というわけで宣伝ではありませんが、話を変えます。
IWDDミーティング #23に参加します。かつ第3部のプレゼンテータまでやることになりました。テーマはオープンUI設計をしてみるです。先日のバブルマップアプリについて、基本的な構想はできてきました。ここらで、その内容を共有して参加者でUI設計してしまおうかなと目論んでいます。
発表ネタになって、かつ様々な人のフィードバックをその場で受けれてと一石二鳥かなと。今から楽しみです。
CPI MEGA MIX 2016に登壇しました
2016年7月26日
KDDIウェブコミュニケーションズさん主催のCPI MEGA MIX 2016に登壇しました。Web 制作に必要な「技術・戦略」と Web 制作者の交流の場、ということで、全国のCPIエバンジェリストが昨年に続いて一堂に会しました。私はITスキルを通じて異業種との協業プロジェクトをいくつか経験し、そのケーススタディーを共有するという内容でセッションを行いました。
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テスト環境の保持期限ってどのぐらい?
2014年7月4日
システム開発に従事する方々、過去のプロジェクトについてテスト環境はどのぐらいの期間で保持していますか?思いも寄らぬタイミングで過去に納品したシステムについて問い合わせがきたりします。テスト環境を残しておいて良かったと思う反面、責務として残り続ける点についても色々と考えさせられるものがあります。
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[レポート]一歩先行く!ツール活用で制作効率アップ
2012年7月29日
今回のセミナーは全部で5セッションと非常に盛りだくさんでした。特徴的だったのは、講師陣5名の内、3名がプログラマーだったことではないでしょうか?Web制作というとフロントエンドに注目されがちなのですが、制作フローに沿って要所を抑えていくセミナーになったと思います。
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フリーランスの製作者が考えるべきプロジェクトのバランス
2012年5月22日
フリーランスだとプロジェクトに参加して様々な方と共同制作というケースもよくあるでしょうし、クライアントからの請負で制作することもあると思います。登場人物が増えれば増えるほど、プロジェクトのバランスを良好に保つというのは難しくなります。一製作者として、どのようにプロジェクトに携わるべきかを振り返ってみました。
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「残す」ことを前提とした設計
2011年9月7日
ここでの「残す」とは、継承というニュアンスを含んでいます。子育てをし、親の気持ちというものが分かり始めました。親は自分に何を残そうとしていたか、自分は何を残せるのか?自分の中で非常に大きなテーマとなりつつあります。残すことを前提に何かを始めるというケースは恐らく少ないと思います。
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Twitterなどで失言する人に見えるパターン
2011年6月18日
AERAの「放射能がくる」への反響、ソーシャルネットワーク上での失言による炎上、言葉は常に諸刃の剣です。大小問わず炎上した経緯を眺めていて、失言する人のパターンという仮説を立ててみました。
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情報処理技術者として私が目指すこと
2011年6月1日
IAという言葉があります。プログラミングやデザインといった情報を具現化する手法は数あれど、その過程は属人的なノウハウであることが多く、他者との共有が難しいものです。それを言語化、図解する取り組みは過去にも数多ありますが、WEBデザイン上における同取り組みに正式な呼称がついたと捉えています。私も似た取り組みを行なっている者として、今後の指標を自分に書き残します。
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それでも私がブログを書きたくなる理由
2011年2月8日
世界に向けて発信することが、今は非常に簡単にできます。情報の性質が日々変化していく中で、あえて残したい情報として何が考えられるでしょう?そして、残したい理由は?自分のブログに対するスタンスを振り返りつつ整理してみます。
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あなたはフリーランスとして生き残れますか?
2011年2月1日
CalmTechは開業3年目を迎えました。記念すべき日ではありますが、最近の開発者・製作者事情についてのエントリから思うところを、今後の自分への戒めを込めて残しておきます。
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